防災・避難用品カタログ 2023
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知っていますか?「ヘルプカード」「ヘルプカード」は障害のある方などが携帯し、災害時や日常生活の中で困ったときに、周囲に自己の障害への理解や支援を求めるためのものです。現在、区市町村において、ヘルプカードやSOSカードなど、地域の実情に応じたさまざまなカードや手帳などが作成されています。これらのカードや手帳などを提示されたら、その記載内容に沿って支援をしましょう。外見からはわかりにくいため、どんな配慮が必要か十分聞き取り、状況を把握し、医療上の手当てや器具の消毒、補装具交換などができるよう、プライバシーに配慮した空間を確保しましょう。赤ちゃんのミルクのための温かいお湯や、授乳・オムツ替えのための清潔な空間が必要です。専用の別室などを確保して対応しましょう。急激な環境の変化で、思わぬ事態がおきる場合がありますので、なるべく家族の人と一緒にいてもらうようにしてください。どのような支援を必要としているのか確認しましょう。支給するおにぎりやパンなどが食べられない方がいますので、やわらかい食事や温かい飲食物などについて配慮が必要です。また、日常利用している介護サービスがあれば聞き取り、支援本部へ伝えましょう。高齢者は排尿の頻度が増しますのでトイレに近い場所を確保することや、オムツを使用している方には間仕切りを利用するなどのプライバシーにも配慮をしましょう。要援護者の方が避難所に来た時、どのような支援を必要とするのかを聞いておきましょう。内臓機能に障害がある方、聴覚障害の方などは外見からはわかりませんので、よく確認をしましょう。また、避難所の生活は、スタッフと避難住民の共同運営で成り立ちます。要援護者の方々は周囲への気兼ねなどから孤立してしまいがちですが、運営に参加することで連帯感を持つことができます。要援護者の方にもできる範囲の役割分担で運営に参加してもらいましょう。掲示板などによるお知らせを読んで知らせる、放送によるお知らせは必ず掲示にするなどしましょう。自宅に取り残されていないか安否を確認し、避難しない場合でも、食料や生活物資などが受け取れるよう手助けをしましょう。※「福祉避難所」とは?寝たきりの高齢者、障害のある人、妊産婦など、一般の避難所で共同生活が困難な人が安心して避難生活ができるよう、市区町村でその指定を進めているものです。現在全ての市区町村で準備されているわけではなく、受入人数にも限りがありますが、今後各地での取組みが期待されるところです。周囲の人が配慮するよう心がけ、悪気がないが触りたがるなど、仕事中の補助犬の妨げになる人達には、補助犬の役割を説明して理解を求めましょう。二次避難所(福祉避難所※)への移送を手配しましょう。ヘルプカード見本/東京都標準様式大地震などの災害は身体や財産だけでなく人の心にも大きな傷跡を残します。被災者の多くが心身の不調に苦しみますが、そのようなストレス反応がすみやかに回復するように、災害後の早い時期から「心のケア」を提供することが大切です。なかでも、自己表現が苦手な幼児・児童や自閉症の方は災害時、突発的な状況の急変を理解できず、人とのコミュニケーションもうまく取れないために、その被害は非常に大きいと考えられます。このような方々に災害時の「心のケア」を提供するための対処法を下記のページでわかりやすく指導しています。一般社団法人 日本自閉症協会防災・支援ハンドブック 〈支援者用〉〈本人・家族用〉https://www.autism.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/siensyayou2012.pdfhttps://www.autism.or.jp/wp-content/uploads/2022/11/honninyou2012.pdf災害時における小児メンタルヘルスの対応マニュアル(編集:日本小児精神医学研究会)https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/disaster/z00024/z0002401.html14災害時には「心のケア」が大切です。情報提供安否確認配慮手配内臓機能に障害のある方内臓機能に障害のある方乳幼児・産婦・妊婦乳幼児・産婦・妊婦支援の必要な高齢者支援の必要な高齢者基本的な対応目や耳の不自由な方への避難していない要援護者の方の補助犬を連れている方への医療的ケアや介護が必要な場合の

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