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縫製こぼれ話 ~テトロンって?~
2017年09月27日
先般、縫製課の筆者がスタッフよりこんな質問を受けました。
「生地の説明書の混紡率にT65%、C35%とありますが、このTってなんでしょうか?」。
この場合Tはポリエステル65%、Cはコットン35%を示します。
じゃ何故ポリエステルは「P」じゃないのか。
最近は使わなくなってしまった言葉に「テトロン」があります。
この「テトロン」はポリエステルのことを言います。
1958年テイジン(旧:帝国人造絹絲)と東レ(東洋レーヨン)がイギリスICI社より、ポリエステルのライセンス生産を開始した時に共同でブランドを立ち上げた商標名が「テトロン」でした。テイジンの「テ」と東レ「ト」そしてナイロンなどの繊維に使われた「ロン」を組み合わせた造語。
その名残から繊維業界ではポリエステルの表記を「テトロン」の頭文字Tで表記するのが一般的です。
たとえば皆さんが素材屋さんなどに行って、生地についてお店の人に「この生地はTC(ポリエステル・綿の混紡のこと)それともT100%?」なんて聞いたら、この人は業界人なんて思われるかも。
東京都葛飾福祉工場 縫製課