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社会福祉法人東京コロニー 東京都葛飾福祉工場

お知らせ

縫製こぼれ話9
~生地の防水と撥水(はっすい)との違いについて~

2022年10月06日 縫製工場

靴に防水スプレーをかけるようす前回の筆者さんと観点を変えて、今回は私の観点から防水と撥水について述べさせていただきます。

防水と撥水を同じに捉えている人って結構いらっしゃるのでは。

結論から申し上げますと、防水は水と空気を通さないことです。撥水は水をはじきますが、空気は通ってしまいます。

生活のなかで洋服選びや袋物選びをする時、どのような観点から物を選びますか?
デザインや色、値段、機能性など人それぞれ目線が違うかと思います。

ではその商品の生地は、はたして防水なのか撥水なのかの見極め方をご説明します。
商品にはほとんど、タグがついており値段や機能性の説明書きがあります。当然見られますよね!

購入してもいないのにそこで、試すことはできませんがその買った商品や家にあるもので試してみましょう。

洋服でもエコバッグでも傘でもよいです。

布を吹くようす自分の口にぴったりあてて、風船を膨らませるように思い切り吹いてみてください。
その息が自分の顔にあたって息が弾かれれば、防水の生地です。

息が通り抜ければ防水の生地では無いので、撥水がかかっているのか、撥水が無いのかの2択になります。

今度は生地に水を垂らしてみてください。
水が弾けば撥水機能があり、染みてしまえば撥水機能はありません。

今日は雨が降りそうだから何を着ていこうか?
お気に入りの洋服選びの判断材料や、使用しているエコバックや傘にも防水の生地なのか、撥水の生地なのか試してはいかがですか。

カッパのイラスト次に、防水素材と撥水機能のついた生地は、どちらが水を通さない機能が長持ちするでしょう。

洗濯回数や使用頻度にもよりますが、水を通さないという観点からみれば、防水生地のほうが長持ちし、持続すると言えます。

簡単にいえば、防水生地は生地の裏側に肉眼では判断しにくい薄い膜が塗ってあり、それが壁となって水と空気を通さないのです。

傘や、靴、合羽などに防水スプレーをかけたご経験があると思います。
スプレーした日は水をはじいてくれますが、何日かすると水が染みてしまい気持ち悪い気分になった時もあると思います。
また、エコバッグも雨に濡れてしまい、中に入れた買ったものまで染みたことってあると思います。

購入して失敗したなと思う前に、水も空気も通さない生地なのかまたは撥水だけの生地なのか見極めながら商品選びするのも良いかもしれませんね。

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